CCA北九州プロジェクトギャラリーでは、ロンドンを拠点に活動するケリス・ワイン・エヴァンスの新作を発表しました。
CCAのプロジェクトでは、望遠鏡という“遠隔鑑賞”を可能にする装置が使われました。望遠鏡を覗けば、遠くにあるものでも手に取るように見ることができます。しかし望遠鏡から離れると、対象は見えなくなり、また遠くなってしまうのです。ここでエヴァンスは、見えるということについて、そして私たちの空間と時間の概念について思いをはせ、疑問を投げかけているのです。というのも、こうしたことはすべて“狭間にあるどこにも属さない存在”を考えなければ、成り立たないかもしれないからです。こうした考え方をエヴァンスは、クリス・マルケルの映画「ラ・ジュテ」からの言葉を引用して表しています:
・・・後に彼らは庭園にいる、それは庭園だと彼は記憶している。
彼らは公園を歩き、巨大なセコイアの幹の断面を見せた展示に行きあたる。
彼らはそこにある年輪に歴史的な日付が記されてるのを見て、彼女は彼がわからない英語の言葉を口にする。彼は幹の周辺の外側の空間を指し、そして、まるで夢の中のように、自分が言うのを聞いている:
‘ここから、僕は来たんだ・・・’
ケリス・ワイン・エヴァンスは、リサーチ・プログラムの教授として2007年3月2日から4月 2日までCCA北九州に滞在しました。